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赤ちゃん主体の食事のススメとお薦めのパンフレット

すでにご存じの方も多くなってきましたが、

離乳食について「BLW(Baby-Led Weaning)」という考えがあります。

親が食べさせていくのではなく、赤ちゃん主導で食べすすめていく、

「赤ちゃんが自分で食べる順番や量、ペースを決めて自分で食べる。」という

一般社団法人日本BLW協会のホームページ(https://babyledweaning.or.jp/)冒頭の言葉に集約されていると思います。

 

 

決められた月齢になったからこの程度のものをこの程度の量食べないといけない、ではなく、

赤ちゃんの成長や発達、興味関心に合わせて、

赤ちゃん自身が食べるものも時期も方法も決めていく、

親はそれを見極めて支援していくような感じでしょうか。

 

いろんなトライ&エラーを繰り返しながら、

赤ちゃんは自分にとって安全な食べ物を選択し、

手にとって、口に入れて、咀嚼して、消化して、栄養にしていくことを体得していきます。

選択する食材も栄養にしていける時期も、赤ちゃんによって様々、個々です。

 

以前、とても良い動画を見せていただきました。

10か月くらいのお子さまでしたでしょうか、

カプッとかじりつき、ほおばった一口目、大きかったのでしょう、オエッと吐き出しました。

二口目、少し小さめでしたがまだ大きかった、吐き出します。

三口目、もっと小さくかじりとります。ちょうど良かった、モグモグ満足そうに食べました。

こうやって、赤ちゃんは試したり失敗しながら、食べ方を学んでいくんですね。

オエッと何度も何度も間違えて、上手く食べられたら達成感を得て、学習し体得していく。

毎度安全な適量をお口に運んでもらってばかりだと、なかなか学べないかもしれません。

 

生きていくということは、食べるということ。

自分の命を守るために、

自らの力で、安全でよりおいしく食べるモノを選び、

食べ方を学習していくことはとても大切だと思います。

トライ&エラーを繰り返した果てに、達成感・喜びも得て成長し、

自由と責任みたいなことも体験的に学び得るような気がします。

 

詳しいことは、門外漢の私が伝えることではないので、BLWで検索してみて下さい。

一般社団法人日本BLW協会 https://babyledweaning.or.jp/

個人的に賛同していますが、決してこの方法や考え方が絶対に正しいとか一番いい!というわけではありません。

こういう考えもあるんだということで、ひとつ参考にしていただければと思います。

 

とても汚すし片付けも大変だと思うので、そうしたストレスがたまらない方とか

どうしても誤飲がこわいとか、栄養の偏りが気になる方にはお勧めできないかもしれません。

ちょっと面倒でこわいなと感じる部分もあるかもしれませんが

よく観察することになるし、コミュニケーションも深まって、楽しい部分もたくさんあると思うので

関心のある方はできる範囲で取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

一般社団法人母子栄養協会 https://boshieiyou.org/about_blw

というところのご意見も読みましたが、さすが栄養士さんですね。

栄養の観点から危惧されているところもあるようです。

赤ちゃんの選択だけでは、栄養的に偏ったり足りなくなるのではないかということです。

それでも、私は赤ちゃんの能力を信じたい。

赤ちゃんの理由や理屈があると思うのです。

そこを大事にしたい、耳を傾けたい。

母乳を飲んでいれば、栄養的にはまず心配ないですしね。

誤飲の心配も、食べている時は目を離さずしっかり観察していれば

ほぼほぼ大丈夫だと思うんですよね。

 

 

もうひとつ、おススメの赤ちゃんのお食事についてのパンフレットです。

わかりやすくて、端的に本当によくまとまっています。

ぜひお一読くださいませ。

神奈川県小児保健協会 https://kanagawa-syounihokenkyoukai.jp/pamphlet/

↑このサイトの「偏食外来パンフレット by神奈川県立こども医療センター」

 

ちなみに、プリントアウトしたものが当院で読めます。